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空きフロアを貸し会議室として有効活用

ロールスクリーンを降ろすと半個室仕様に

パッケージメーカーのクラウン・パッケージ(愛知県小牧市)は自社ビルの空きフロアをIoT化し、無人の貸し会議室「min-pack(ミンパック)」として運営している。

場所は大阪・千日前通に面した大阪上本町駅から徒歩8分。RC造築35年の同社大阪営業所。7階建てで、2、3階部分はほとんど使用していなかった。担当者の片桐登喜夫さんは「倉庫としても使用していたこともあったが、ほとんど活用しておらず、有効活用できないか模索していた」と話す。

そこで、システム会社のゴールドキーカンパニーリミテッド(名古屋市)に相談。スマートロックや電源管理デバイスを導入することで、無人で管理運営するサービスの提案を受けた。加えて、周辺の貸し会議室の料金や賃貸住宅の相場などと比較して共に収支計画を立て、2020年7月、開設に至ったという。

IoT活用し無人で運営

ほとんど使用していない状態だった改修前の様子

「min-pack」の空間は白を基調とし、自然な雰囲気になるようデザイナーが設計。共用部にはパッケージ会社ならではの段ボールで制作したユニークな照明器具や鉢などが施されている。

2フロアに16人・24人・45人収容可能な完全個室を3部屋。4人まで利用できる可動式の半個室のボックスを4台設けた。前者の個室には医療関係者や大学のゼミ、塾やヨガ教室などとして活用されている。後者のボックスタイプにはオンラインの英会話教室やネイルサロンなどさまざまな形で利用されている。入退室は受付や鍵の受け取りをする必要がなく、照明やエアコンのオンオフも自動でできるという。現在の稼働率は2割ほど。半分以上がリピーターだ。

45人収容可能な個室タイプ

掛かったリノベーション工事費用は全フロアの改修や配管の取り換えを含めて6000万円。「ビル全体が経年劣化しており配管工事費に多額の費用が掛かった。今まで当営業所に来客してもらいにくかったが、有効活用できたと思う。『min-pack』を含めて顧客にも見てもらいたい」(片桐さん)

 利用時間は9時から22時まで。365日運営している。料金は完全個室の場合、1時間1500円から。半個室は3時間1000円。現在、1周年記念に20%オフで提供している。

ライター:加藤有里子





クラウン・パッケージ
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